5687差動PP直結アンプ
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「差動PP直結アンプの実験その3」で5687差動PP直結アンプの実験を行った。
ノン・クリップ出力0.7Wが得られたので、ステレオ・アンプにまとめてみる。出力トランスはタンゴFE-25-8、シャーシはぺるけアンプ標準シャーシであるが、これらは将来、EL34アンプを製作する予定で用意したものである。

回路

回路は 「差動PP直結アンプの実験その3」とほぼ、同じであるが、バイアス用のマイナス電源は0V-6.3Vを半波整流して作ってある。

製作

電源トランスはタンゴのST-130を使用するが、ぺるけ標準シャーシのトランス取り付け穴を加工する必要がある。
また、ぺるけアンプ標準シャーシの真空管取り付け穴はGT管用であるので、 サプ・パネルを作ってMT管を取り付けた。

特性

NFBは3dBかけてある。
ノン・クリップ出力は約0.75Wとなった。

ノン・クリップ出力が0.75Wなので、周波数特性は8オーム負荷で1V、出力0.125Wで計測した。
さすがに評判のタンゴFE-25-8である。低域から高域まで、アバレもなくきれいに伸びている。

歪率特性は「WG、WSによる歪率の測定」によるデータであるが、私の環境では実際よりも大きな数値になっていると思われるが、相対的な比較には使える。
1kHz、10kHz、100Hzのカーブが良く揃っている。

まとめ

特性は今まで筆者が製作した他のアンプにもひけをとらない。
試聴の結果であるが、「トランスを換えるとこんなに音が違ってくるのか」というのが第一印象であったが、8B8差動PP直結アンプと比較すると何となく物足りない。
「5687にFE-25-8を奢った割には出てくる音が同じではなー」という心理的要因のせいかもしれない・・・。
しかし、それなりの出力トランスを用いれば、それなりの音が出ると言うことが実感できた次第である。

本機のコンセプトは小出力アンプである。そうであるとコンパクトな筐体がふさわしいが、FE-25-8にぺるけアンプ標準シャーシでは、かなり大ぶりで重量も7kgにもなる。
これでは気軽にPCやテレビに接続するというわけにもいかないが、しばらくは寝室用アンプとして使ってみるつもりである。

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Last Update 26/Sep/2010 by mac