アンプ試作用シャーシー
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試作用シャーシー

作ってみたいアンプがある時は、バラックセットで試作するが、どうしてもモノラルとなってしまう。
モノラルのままで試聴するが、やはりステレオで聴いてみたいものである。
最近は小出力シングル・アンプばかりなので、古いシャーシーに部品を簡単に取り替えることができるようにして、ステレオ回路を組み込んでみることを思いついた。
シャーシーは、これまでもアンプ試作に使ってきたもので、リードP-11(W300mm*D180mm*70mm)である。
電源トランスは古のタンゴ ST-130であるが、このトランスは倍電圧用で0V-7.5V-105V-120V-130Vと細かくタップが出ているので、いろいろなB電圧に対応できる。
また、倍電圧ではなくブリッジ整流とすれば、100V台のB電圧もOKである。
ヒーター巻線は6.3V2Aが2組あるので、EL34クラスの試作も可能である。
出力トランスT-1200はシャーシー内に収納したので、高電圧がかかる端子がむき出しではなく安全である。
そのため、試作アンプではあるが格好を気にしなければ、このままでも普通に使用できる。

12BH7A

試作シャーシーを使ってアンプを作ってみることにする。
最近、ぺるけ氏の「真空管アンプの素 (技術評論社)」を購入したので、この本で紹介されている12BH7Aを使ってみることにした。
12BH7Aはテレビ球で筆者にとってはなじみの球であり、箱入り未使用品の手持ちがあるが、今まで使ったことがない。
回路定数はぺるけ氏の「真空管アンプの素 (技術評論社)」P236を参考にした。

NFB=3.0dB、DF=2.1である。

-3dBの範囲は
0.125W : 17Hz-45kHz
0.35W : 25Hz-40kHz
である。

歪率1kHz5%の出力は0.245Wである。

超3結

今まで作ったことのない超3結アンプを試してみることにした。
球は12BH7Aなので3極管接続というわけではないが・・・、初段は2SK30Aである。
12BH7Aの片ユニットでP-G帰還をかけ、その下に2SK30Aを配置し、トランス2次側からもNFBをかけてみた。

2SK30Aの特性図からドレイン電圧10V、ドレイン電流1mAを動作点とした。
次にP-G帰還で必要な電圧降下を230V程度と想定し、12BH7Aの特性図からプレート電圧230V、プレート電流1mAにおけるバイアス電圧-15Vを得た。
これにより、カソード抵抗は15kオームとなるので、10kオームと4.7kオームを直列にしたものに数百オームの抵抗を継ぎ足しして、2SK30Aのドレイン電圧が10V前後、ソース電圧が0.5V程度となるように調整する。
出力段カソードには定電流回路が挿入されているので、電圧配分の差違はある程度、カソード電圧が上下して吸収される。

NFBは6.0dBかけてみた。
DF=9.0となった。

-3dBの範囲は
0.125W : 15Hz-35kHz
0.5W : 30Hz-35kHz
である。
緑線が前述した12BH7A直結0.125W時の特性である。
超3結の方が低域側にシフトしている。

歪率1kHz5%の出力は0.30Wである。
緑線が12BH7A直結1kHzの歪率特性である。
超3結では歪み打ち消しが働いていると思われる。

DFは直結の2.1に対して超3結が9.0とかなり大きな数値となっている。
周波数特性は超3結の方が若干、低域が伸びているが、高域は直結の方が良い。
低出力時の歪率は超3結の方がかなり低い値となっている。

まとめ

いろいろといたずらしてみて試作用シャーシーは便利であることが実感できた。
これがなかったら、超3結アンプの試作もやらなったかもしれない。
超3結アンプは、しばらく、このままの状態にしておき、知人が制作中の超3結アンプと聴き比べてみるつもりである。

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Last Update 5/Jan/2012 by mac