(CQhamradio 1995年7月号掲載記事)
アメリカのCommunication
Concept Inc.
508 Millstone Drive,
Beavercreak,Ohio 45434-5840
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から通販で購入したパーツ・キットAN762を使うリニアアンプです。QRP機と組み合わせてQRO運用するのに最適な高ゲインを持つリニアアンプです。注文から航空小包郵便で到着するまで約2週問、パーツ・キットは$95.15で送料は$15でした。支払いはクレジット・カードが利用できます。AN762はMRF454MPプッシュプル、1.6〜30MHz、13.6Vで140Wの出力を持つパワー・ゲイン15dBのリニアアンプです。
パーツ・キットにはトランジスタ,基板、広帯域トランス、CRなどの主要パーツとモトローラ杜のアプリケーション・ノート、組立説明書が入っています。ヒ.一トシンク、ケース、コネクター類、ファンは別途用意します。実際のリニアアンプに仕上げるのにはアンテナ切り替え回路、スタンバイ回路、出カローパス・フィルター、入カアッテネーターが必要となります。ローパス・フィルターとアッテネーターは運用バンド、便用エキサイターに合わせて必要なものを用意してください。筆者は3dBのアッテネーターとCCI社から購入したキットのローパス・フィルターを組み合わせました。主要部分はキットですから再現性が高く、実用的なリニアアンプが簡単に作れます。
AN762は非常に安定で、異常発振や高SWRの負荷に対しても問題ありません。調整中に誤って出カオープンや出カショートの状態で、トランジスタをかなり発熱させてしまいましたが、壊れませんでした。
TS-130Vと組み合わせて電源電圧DC12Vのとき、21MHzで100Wの出力が得られました。プリケーション・ノートによるとIMDは-35dB以上あり、実際のQSOによる音質レポートでも問題なしとのこと。円高メリットで同クラスの国産トランジスタを購入して自作するよりも安上がりです。また、出力合成による大出カアンプの単体モジュールとしても最適です。
裏パネルには入出力コネクター、スタンバイ端子がある
中央がメイン基板、上部左は3dBアッテネーター、右側がローパス・フィルター
回路図
《参考文献》
・“AN762ApplicationNote" MOTOROLA Semiconductor Product
InC.
・“CONSTRUCTION HINTS FOR THE AN762" CCI